2009年04月15日

『こいぬのうんち』



弟、初登園の帰り道〜その2

タンポポが、きれいで、かわいくてしようがない弟は、たんぽぽ摘みに夢中。

「タンポポ、あったぁ!」

と駆け寄ると・・・「うんちもある〜。」


タンポポにうんち!
母の頭には、この絵本がぴん!と浮かぶ。
まだ、読んでも分からないかなぁと思いながらも、帰宅後、読んでみる。

手足もあって、目もあって、そして、泣き出す「こいぬのうんち」。

弟は、「これ、うんち君?」と・・・
うんち君が寝ているところに、にわとり親子が集まってくると、
弟は、うんち君に危機が迫っているのをかんじたのか、母の背に隠れて、ページをのぞきこむ。

雨のなか、うんち君が、たんぽぽと向き合い・・・

“「うんちくんが ぜーんぶ とけて、
私のちからに なってくれることなの。
そうして はじめて、わたしは おほしさまのように
きれいな はなを さかせることが できるの」”

“こいぬの うんちは、うれしくて うれしくて、
うれしさの あまり、たんぽぽの めを
りょうてで ぎゅっと だきしめました。”

神妙に聞き入る弟。
そばで遊んでいた兄も、絵本をのぞきこんでいる。


そして、翌々日の登園時・・・昨夜は大雨。
さて、絵本のように、うんちは、溶けてたんぽぽに染み入ってしまったか?

「うんち、まだあるかな?」

とたんぽぽより、うんちが気になる弟。

コンクリートの隙間から生えているたんぽぽは、今日も元気。
そのお隣のうんちは、コンクリートにしみこめず、今日もあった。

うんちには、ハエが2匹とまっていた。

兄「ハエはうんちを食べてくれるんだよ。だから、お掃除してくれるんだよ。」

と、弟に教えている。

母は、ハエがうんちを食べているんだかどうだかは知らない。
でも、道端の犬のうんちが、ハエには必要なものだ。
兄の理論で行くと、道をお掃除してくれるハエも必要なものだ。

クォン・ジョンセン氏の「生きているものは、すべて意味がある」というメッセージと一致した?!

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2008年10月14日

『かわべのトンイとスニ』




この絵本のすばらしさは、なんと言っても、絵の迫力!

韓国での原題を直訳すると、『東江(トンガン)のこどもたち』。

東江(トンガン)は、水の流れが速く、周辺の山並みが険しいため人の立ち入りが困難だったようで、
現在も汚染されることなく自然が残っているそうです。
今でも蛇行するように流れる東江沿いには絶壁があり・・・

この絵本を見ていても、かわべの静けさは伝わってきます。


市場へ出た母親を待つ兄(トンイ)と妹(スニ)には、
かわべの岩々が、さまざまなものに見えるのです。
その想像力を、「隠し絵」として、読み手である私たちも楽しむのです。

絵本といえども、画家キム・ジェホン氏の作品なので、絵がすばらしいんですよ。

「この絵、『ヨンイのビニールがさ』と似てるなぁ。」と思ったら、
両方とも、キム・ジェホン氏の作じゃないですか!!


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2008年05月20日

『あなぐまさんちのはなばたけ』

『あなぐまさんちのはなばたけ』
(クォン・ジョンセン文 チョン・スンガク絵 ピョン・キジャ訳/平凡社)




あらすじ

つむじかぜにふかれ、あなぐまおばさんは、町の市場までふきとばされました。帰り道、垣根のすきまから、きれいな花が咲く学校の花壇を見つけました。わたしも、き・れ・い・な・おはなばたけを作ろう!峠の家で、あなぐまおばさんは、あなぐまおじさんに手伝ってもらい、お花畑を作ろうとしますが・・・


母、思う

人との出会いもさながら、絵本との出会いも、偶然か運命か(言い過ぎ?)出会うべきして出会うタイミングがあるようだ。

この絵本を借りてきた5月17日。
作家 クォン・ジョンセンさんは、一年前のこの日、天に召されていた。

代表作『こいぬのうんち』からもわかるように、めだたないもの、弱いものにたいする愛情を美しく表現する作品を多く残されている。


1937年、東京の貧しい家に生まれ、戦後、韓国へ帰国するも貧しさに変わりはない。若くして、結核を患う。キリスト教への信仰を基に、自然、生命、子供、苦難をうけたものに対する愛を作品の主題に多くの童話を書き続ける。さまざまな賞を受賞し、印税を得てもなお、5坪ほどの小さな家に子犬と2人つつましく暮らしてきた。

遺書として、「人が人を殺すことのない世界になるように」「北朝鮮の飢えた子供たちに自分の残したお金を送るように」「戦うことなく、憎みあうことなく、統一すること」「中東、アフリカ、チベットの子供たちの未来は・・・」と神に祈祷するものを残した。


知れば知るほど、彼の作品、生き方を表す言葉を見つけることができない。
こんなにも、他への愛、子供への未来、平和を願う人がいたなんて・・・

日本で翻訳されている彼の作品。


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2008年05月04日

『ヨンイのビニールがさ』

『ヨンイのビニールがさ』

(ユン・ドンジェ 作 キム・ジェホン絵 ピョン・キジャ訳/岩崎書店)





この絵本は、韓国の絵本です。

文は、詩です。

まるで、短編映画を見たような、そんな余韻がのこる絵本です。


“ざあーざあー あめが ふる
げつようびの あさ。

がっこうへ いく みちで ヨンイは
あめに ぬれながら コンクリートの へいに もたれて
ねむっている ものごいの おじいさんを みかけた。”



1980年代、まだ、韓国がそれほど豊かでなかった時代・・・
小学生の女の子、ヨンイは、緑色のビニール傘をさし、
学校へ向かいます。

ざあーざあーと降りしきる雨音。
ビニール傘に落ちる雨音。
物乞いのおじいさんの前におかれた缶からは、雨水が流れ出す。
男の子たちが、おじいさんをからかう心無い声。
店前に、物乞いがいられては困るという、女店主の冷たい視線。

ヨンイは、その中、どんな気持ちで歩いていたのでしょう。

始業前に、ヨンイは、再び、おじいさんのもとへ、駆けてくる。
雨音とヨンイの足音、そして、息遣いまでも聞こえてきそうだ。

ヨンイは、ビニール傘を おじいさんにそっとさしかける。
誰にも見られてないか確認して・・・


学校の帰り道、雨は上がり、日が差し込んでいる。
おじいさんのいた場所には、緑色のビニール傘が、きちんとたたまれ、
まっすぐたっていた。


絵本の文字だけ、目で読んでも心にしみます。
絵本の絵だけを見ても、雨の音が聞こえてきます。

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2007年12月15日

『マンヒのいえ』

『マンヒのいえ』
(クォン・ユンドク作 みせけい訳/セーラー出版 )





あらすじ
・・・といっても、幼稚園児のマンヒくんが、おじいちゃんの家に引っ越してきて、
家中を紹介してくれるというお話。
韓国の典型的な家のつくりや、家族の生活スタイルが垣間見えるので、ちょっとみどころをご紹介。

★門構え
ジャンプでもしないと玄関さえも見えないような高い門構え。
これは、儒教の強い韓国で、その昔、家の女性の姿が、
外から簡単に見られることのないようにというつくりの名残ではないかと思われます。(勝手な解釈です。)

★アンバン
この絵本の中では、「ざしき」という注釈があります。
奥のお部屋で、年長者の部屋として、使われているようです。
螺鈿のタンスが、素敵ですね。

★台所
テーブルの上には、食べものの埃よけにポジャギがかかっていますね。
ピンクが鮮やか!韓国らしい色使い。

★なや
韓国料理にかかせないにんにくが干してあったり、
コチュジャン、しょうゆ、キムチなどが漬かっていると思われる
「オンギ」と呼ばれるカメが並んでいます。

★下ごしらえ
中庭で、お母さんもおばあちゃんも野菜を洗ったり、根っこをとったり、
下ごしらえをしています。
私には、韓国のアジュンマのイメージが、まさにこれ!

★浴室
韓国では、トイレと浴室が一緒になっています。
あかすりタオルもちゃーんと描かれていますね。

★洗濯物
柄が鮮やかなお布団。
日本のように、たたんで、押入れへ・・・というよりは、
お布団をたたんだときに、きれいに見えるように色鮮やかなのだとか。
キムチをはじめお料理にはかかせない「料理用ゴム手袋」も干してあります。

韓国の格子扉など、まだまだ見所はたくさん。
韓国語を始めて、韓国の文化に興味を持ち始めた方にオススメかな。

わんちゃん3匹もかわいいよ↓
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2007年12月06日

『うさぎのおるすばん』

『うさぎのおるすばん』
(イ・ホベク作 黒田福美訳/平凡社)






あらすじ

家族が出かけている間に、ベランダで飼われているウサギが、
こっそり窓をあけて、家の中へ・・・
家の中へ入ったら、やってみたかったことがたくさんある!
エビセンも食べたかったし、チマチョゴリも着てみたかった。
ローラーブレードはなかなか難しいよね。
みんなが帰ってくる前に、ベランダへ帰らなきゃ。
でも、ウサギさんは、「うさぎのおとしもの」をしてしまってるよ。

母、思う

ホント、ほんわかした絵で、素敵なファンタジー。

2003年、アメリカのニューヨークタイムズが選んだ
「最優秀絵本10冊」に選ばれてます。

アメリカはもちろん、フランスでも訳されているようです。

日本では、女優で、韓国通の黒田福美さんが、翻訳してますね。
原題を直訳すると、
『いったい そのあいだに なにが おこったのか?』
となるんですが、黒田さんの『うさぎのおるすばん』は、
とっても可愛くていいですね。

ちなみに、アメリカでは、『While We Were Out』です。
フランス語は、わからないのでパス。

この本の作家紹介のところに掲載されているイ・ホベクさんの写真には、
おうちで飼われているウサギさんもご本人よりアップで載っています。
この絵本のウサギさんのモデルでしょうね。ソックリだもの。

韓国では、『うさぎの脱出』(原題直訳)という、これまた
かわいらしいファンタジー絵本が出ています。
どうも、『うさぎのおるすばん』のウサギの娘が、今度は主人公らしいです。

黒田さん、平凡社さん、日本での出版予定は?


「うさぎのおとしもの」は、な〜んだ?↓
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2007年11月28日

『とらとほしがき』

『とらとほしがき』
(パク・ジェヒョン再話・絵 おおたけきよみ訳/光村教育図書)






あらすじ

・・・韓国で語り継がれている昔話です・・・

自分こそは、この世の王だと信じるトラは、エサを求めて、
山をおり、ちいさな家に忍び込みます。
その家の障子戸には、泣く赤ん坊をあやす母親がいました。
「ぼうやの泣き声でトラがくるわよ。」と言っても泣き止みません。
なんて怖いもの知らずな赤ん坊なんだとトラはがっかり。
今度は、母親が“ほしがき”を差し出します。
すると、赤ん坊はぴたっと泣き止むではありませんか。
トラは、見たことのない“ほしがき”を恐れて、山へ帰ることにしますが、そこへ・・・

母、思う

語り継がれている昔話を絵本にするのって、難しいですよね。
絵本は、絵から入るので、その絵がそのお話をイメージするのに大きな影響を与えますからね。
この絵本の作家パク・ジェヒョンさんは、はじめにこう書いています。
“韓国の伝統的な美しさを表現するために、絵をかく道具や紙、
かき方にもくふうしました。”
ホント、韓国の民画風でありながらも、現代的なセンスがある迫力ある絵です。
原作では、おそらく表紙を開くと、韓紙が使われているのではないかしら。
日本の製本の時点では、その韓紙の質感が、
模様のように印刷されてしまっているだけですが・・・。

韓国の昔話には、とってもよくトラが出てきます。
擬人化されたトラが、この絵本でもとっても表情豊かに描かれています。

ほしがき食べたくなっちゃった↓
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2007年11月24日

『こいぬのうんち』

『こいぬのうんち』
(クォン・ジョンセンぶん チョン・スンガクえ ピョン・キジャ訳/平凡社)






あらすじ

 ちいさな子犬が石垣のすみっこに、うんちをします。
 「こいぬのうんち」は、自分がうんち(それも犬の・・・)だと知ると、悔しいやら、悲しいやら。自分は、汚くて、何の役にもたたないんだ・・・ひとり悲しくてなりません。
 そんなある日、「こいぬのうんち」のまえに、タンポポが芽を出します。きれいな花を咲かせることができるタンポポが、うらやましくてなりません。そのタンポポが、言うのです。「こいぬのうんち」に力になってほしいと!
 雨の中、「こいぬのうんち」は、タンポポの芽をぎゅっと両手で抱きしめ、自分の体をどろどろにとかし、土の中へしみこんでいきました。
 そして春・・・


母、思う

 この絵本は、兄が生まれてすぐ、友人が、韓国旅行に行った際にお土産で原語を買ってきてくれました。その友人が、韓国からの留学生に一番のオススメだと聞いて選んでくれたものです。

 韓国では、犬というと、「人間以下」の代名詞のようになっていて、「うんち」のうえに(?)、「いぬのうんち」だなんて、それはそれは、ひどい存在なのです。しかし、どんなものにだって、存在する意味はある。必要とされていないものなんてない。作家の思いがこめられているのでしょう。

 韓国は、とってもクリスチャンの多い国で、この作品も1969年に「第1回キリスト教児童文学賞」を受賞したものです。絵本は、1996年に子供たちのために新しく書き直されています。それから10年が経った今も、韓国では、売り上げ上位に位置するほど、読まれています。

 わが子が、もう少し大きくなったとき、自分で読めるように、日本語版も購入してしまいました。
 絵の色使いとかは、非常に渋いのですが、「こいぬのうんち」くんの表情や寝ている姿は、まるで人間の子供のようで、愛らしいです。

また韓流絵本について、書きたいと思います。
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